2.3 案施場所
静岡県焼津市中港4丁目3番1号
株式会社赤阪鐵工所 中港工場
3 実施内容
クランク軸のねじれ角度を連続的に監視し、シリンダ内ガス圧力の異常を検出するため、クランク軸ねじれ角度検出装置の設計試作とこの検出装置によって計測されたクランク軸トルク波形を分析してシリンダ内ガス圧力の異常診断を行う手法を検討した。
3.1 トルク変動とシリンダ内ガス圧力の理論的関係
クランク軸ねじれ角度とシリンダ内ガス圧力の関係について以下にその概要を示し、その中から本調査研究の目的であるクランク軸のねじれ角度を検出してシリンダ内ガス圧力の正・異常を常時監視する手法を確立する。
3.1.1 クランク軸のトルク波形
図1に示すピストンクランク機構におけるクランク軸に作用する回転力(トルク)Tは次式で求められる。

但し、上記式中の各記号は以下の通り。
F:FgとFiの合成力
Fg:ピストンに加えられるシリンダ内のガス圧力による力で(2.3)式による。
Fi:往復質量慣性力で(2.4)式による。
r:クランク半径
λ:l/r但し、lは連接俸の長さ
θ:クランク角度
A:ピストン面積
Pg:燃焼ガス圧力
Mp:往復質量
Fl:連接棒に作用する力
Ft:接線力