日本財団 図書館


・ 黄金博物館

プレ・インカ時代の黄金、銀、銅で出来た装身具・調度品が数多く展示されている。

・ 天野博物館

リマ名誉市民に選ばれた、故天野芳太郎氏が個人的に蒐集した土器や織物が展示されており、個人の建てた博物館としてはペルー最大。

▼ 近郊及び近隣の見所

[パチャカマ神殿]

リマからパンアメリカン道ヲ南に30kmの海岸近くにある、太陽の神殿、月の神殿、太陽の処女の舘パチャカマ文化(1,600年前)の大遺跡。現在でも全体の1割程度しか発掘されていない。リマ市からほんの少し郊外に出ると広大な砂漠地帯で、神殿近くの砂漠のあちらこちらに貧民層のバラックが立ち並び(プエプロ・ポーペン[若い街]と呼ばれている)、市内の近代的ビルとのコントラストを醸し出している。

 

(2) クスコ

クスコは昔はインカ帝国の首都であったが、現在は人口26万人の小さな都市であるが、年間約40万人の観光客(ペルー人及び外国人)が訪れる。ここは、16世紀にスペイン人によって征服されるまでは、大帝国の栄華を誇っており、スペインに依る征服後はインカの礎石の上に建てられたスペインの建築物や文化財が多く残されている。クスコ近郊には、空中都市で名高いマチュピチュ(クスコから列車で3時間半)やサクサイワマンの石の要塞等億の遺跡が残されている。

リマから空路約1時間強であるが、空港が標高3,360mの高地にあり、気象条件が厳しいことから、午後1時までしか運行出来ないためリマ発は早朝になり、リマヘの帰路も翌日になるため、一泊余計に宿泊する必要がある。

蛇足ではあるが、通常90%以上の人が、標高3,200m以上の高地では、高山病(重傷の場合は肺水腫から死亡することがある)に罹ると云われていることから、体調には十分な注意が必要である。兎に角無理は禁物である。

[マチュピチュ]

マチュピチュはクスコから北東に114kmの標高2,280mの処にある石の都市であり、総面積5万km2、3,000段に及ぶ段々状の市街を構成しており、周囲は高さ5m、厚さ1.8mの城壁で固められている。マチュピチュは1911年に米国人のハイラム・ビンガムに依って発見され、現在は「空中都市マチュピチュ」と呼ばれている。(図-9参照)

[サクサイワマン]

その他のクスコ近郊の著名な遺跡としては、サクサイワマンがある。これはクスコからウルバンバ川に向かって山頂を登り詰めた処にあり、三層の巨石を幅360mに渡って、鋸の歯状に積み上げた要塞。1536年スペイン軍の攻撃に遭って、威容を誇っていた要塞の大部分が破壊された。

 

 

 

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