第6章 外航海運政策
第1節 調査対象4カ国の外航海運政策
1. インドネシアの外航海運政策
(1) 1992年Law of Navigation(Law No.21)
1960─70年代の海運保護政策体制(SKU:積荷積下し、船舶入出港許可)は80年半ばに廃止。1992年Law of Navigation(Law No.21)に基づき海運を含む海事包括法体系を施行。海運細則は未制定。今後の新細則の制定に注目する必要がある。
(2) インドネシアの外航海運育成の特徴
外航海運開発意欲は旺盛で自国の石油資金に大きく依存した海運･造船振興第6次5ヶ年計画(船舶増強Caraka Jaya計画)が折からのアジア通貨危機を機に挫折。
現在は、インドネシア経済の混乱のため外資導入(JV95%まで容認)による外航海運の展を目指す意向。
第6次5ヶ年計画では、原則50%の運送目標の下で、2004年貨物荷動き228,114千トンと想定し、24隻のコンテナ船の建造(うち3隻が建造済み)を目指し(1996年末までにうち3隻が建造済み)、2000年2,560千DWT、2004年7,311千DWTへの増強を目論む。
2. マレーシアの外航海運政策:新法案草集中
(1) 現行海事法制:The Malaysian Shipping Ordinance 1952(MSO1952:Sabah及びSarawakは別個)
マレーシアの海事法制は、英国海事法制を踏襲し、現在、the Malaysian Shipping Ordinance 1952(MSO1952:Sabah及びSarawkuは個別に類似のMSO1960)により規律される。
同法は、船舶登録要件としてのOwnership要件(Malaysian Citizenと一定条件下の企業)を定める。
