第5章 調査対象4カ国の港湾
第1節 外航コンテナ等港湾
1. アジア諸港
アジアには、先進国である我が国及び韓国2カ国の港湾(我が国の場合は港湾料金高く競争力上の問題ありとされる)のほか、開発途上国に属しつつも強力な中国、中国に返還された香港、台湾及びシンガポールなど主要なアジアNICSの港湾がひしめいている。
世界の基幹航路との関係で見ると、フィリピンのマニラ等の港湾は亜流的な位置付けになるが、インドネシア、マレーシア、タイの諸港湾はシンガポール経由のフィダー的位置づけが強い。
当該諸国の港湾は、フィダー港、あるいは直航港として当該諸国自身の海上輸出入貿易に逐次大きな役割を担いつつ、経済発展に見合う飛躍をしつつあると見ることができる。
2. 調査対象4カ国港湾 Sources:Fairplay Ports Guide and ASEAN Ports Primer '94(ASEAN Port Authorities Ass?iation)及び諸国の回答・資料,etc.
(1) インドネシアの外航港
インドネシアは6つの中心的島嶼:Sumatra、 Java、 Sulawesi、 Bali、 Kalimanten (Bomeo島の一部)とIrian Jaya (New Guinea島西半分)、及び30の小さい群島構成で総計13,600に上る島嶼で構成される。
このため本報告書に添付する港湾名リストに掲げるとおり176の港湾を保有し、いわゆるゲートウェイ方式による港湾管理システムを有し、とりわけ次に記述されるPort of Tanjung Priokが中心的港湾の役割を果たしてきている。(このゲートウェイ港湾政策は現在JICA港湾政策開発調査によって見直しが進められつつある)