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がかかるので、慎重な調査研究をする必要があります。コストはどれ位で、長期的に得るものは何なのか。もしこれを結ぶ回廊が... もし詳細な調査研究、地域レベルでの東西改良のマスタープランを実施する機会があれば、非常に役立ちます。調査研究をする必要は認めるものの、実施に当たっては... 地図上では最短距離を把握できますが、建設コストに目を向ければ、岩田博士が午前中に指摘したように、地形的な制約があります。これは海抜500mや場合によっては1,000mの高い山を超える必要があり、かなり平坦な地形を通る9号線と比較して、建設コストは少々高くなるでしょう。決定を行なう前に、詳細な調査研究を実施すべきです。

 

■ グェン・クァン・バウ(TDSI所長)

タイの代表の意見に全く賛成です。関係3カ国は過去に9号線を優先させることで合意しましたが、ヴィエトナムがVung Ang海港の整備計画が打ち出す前に決定されたものです。現在、Vung Angの最初の建設に今年から着手することが決定しています。今後検討しなければならない問題も残っています。

第一に、寄港する船舶の比較です。Vung Ang港やダナン港は同規模の船舶に対応できます。輸送距離については、サバナケットからDong Haまでと比較して、タケクからVung Angまでの方が明らかに短距離です。この場合、Dong Haからダナンまでの187kmは考慮していません。

第二に、現在、Dong Haからダナンヘ行くには、Hai Van峠を超える必要がありますが、勾配は非常に急です。12号線の地勢的条件は、ラオス領側ではかなり良好ですが、ヴィエトナムラオス国境付近の短い区間の建設は困難が予想されます。道路だけでなく、鉄道も建設が困難です。これまで私は結論を出していませんが、最善の解決策に向けてさらに詳細調査を行ない、比較検討をすべきです。手後れになる前に、タケク橋、サバナケット橋をはじめ、12号線や9号線の整備について比較検討する必要があります。

 

■ Pham Ngoc Thach氏(世界銀行)

私が申し上げることは二点あります。第一は、世銀の人間としてコメントします。このセミナーは、東西回廊整備について政府やコンサルティング会社の意見を世銀が理解する良い機会であると思います。

ヴィエトナム政府の要請による、世銀の国道1A号線整備第二事業の枠組みの下で、世銀は国道の定期的な維持─東西回廊に替わるものとして、例えば7号線の一部区間や12号線の短い区間など、計画に組み込まれたもの─に資金援助をしてきたことを報告

 

 

 

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