ム4カ国間の移動が促進されることになろう。また、バンコクからタイとカンボディア国境のアランヤプラナートに伸びる、全長約270kmのルートも重要である。現在のところ、150kmが2車線で、残りは少なくとも4車線ハイウェイとなる。
4) 3.3. 国際貿易を支援する道路改良プロジェクト
このプロジェクトの目的は、タイ臨海地方の中心地である東部海岸から、ヴィエトナムのダナン港までを標準ハイウェイネットワークでつなぐことである。それにより、タイとヴィエトナムの玄関口にあたる重要な2港間の物資の輸送が促進されるであろう。基点はタイ東部のレームチャバン港で、東北部の南端を経由してムクダーハーンに至る。計画上の終点はタイ、ラオス、ヴィエトナムをつなぐ東西回廊プロジェクトと結合する。ルートの全長は約630kmでその内250kmは、現行のルートをたどり、380kmは新しいルートとなる。プロジェクトは現在、詳細なフィージビリティ調査と、環境影響アセスメントを行っている段階である。図6はそのルートを示している。一部のルートは第8次計画で実施されるものと予想されている。
前項で説明した三つの道路開発計画以外に、国家開発と大メコン圏開発の両方に貢献する道路開発プロジェクトがいくつかある。それは、ハイウェイネットワークをメコン圏の道路ネットワークに接続する国道改良構想である。例えば、チェンマイからチェンラーイまでの道路改良プロジェクトや、チェンラーイからマエチャン、チエンセーン経由でラオスのチェンコーンに至る道路改良プロジェクトなどである。しかし、これらは、特定の地域の輸送改善が主な目的なので、詳細については提示されていない。
5) 輸送関連施設開発プロジェクト
メコン圏内での国家間の貨物、人の移動については、ハイウェイ、港、空港などのインフラ開発のみならず、国境越え地点や乗り換え地点等の関連施設の整備も必要である。例えば、トラックターミナルや内陸コンテナデポー(ICD)は、輸送業務をサポートするにあたり極めて不可欠な施設である。タイでは多くの輸送関連施設が稼動中、又は改善の途にある。このカテゴリーについては以下でとりあげる。
5) 1 トラックターミナル
トラックターミナルというコンセプトは、貨物輸送に欠くことのできない業務を一つの施設に統合することにより、貨物輸送の効率を高めることである。予定より遅れずに都市の中心部に入ることができれば、トラック輸送の利便性が高まると同時に、