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3. UN/CEFACTTの取組について

 

3.1 はじめに

ネットワーク化の進展に伴って、ビジネスプロトコルの重要性が高まっている。

「ビジネスプロトコル」とは、異業種、異企業間において、オンラインによりデータ交換を行うとき必要な約束ごとであり、一般的に使用されるプロトコル(=通信プロトコル)に対してつけられたものである。しかし、最近では通信上の手順を通信プロトコルと呼び、これに対して業務上の取り決め、例えば、データ項目、コード、伝送フォーマット、帳票のレイアウトなどに関する約束ごとを「ビジネスプロトコル」と呼んでいる。ここでも、「電子データ交換を行う場合の、情報の表現方法に関するもろもろの約束ごと」をビジネスプロトコルと定義する。EDI(電子データ交換)を広く、公平に、そしてできるだけ効率的に推進するには、このビジネスプロトコルの標準化こそが重要な課題である。

国連欧州経済委員会(UN/ECE)の貿易手続簡易化作業部会(WP.4)では、1960年代より貿易手続の簡素化という観点より、書類の標準化、統一化、書類上のデータ項目の標準化といった作業を行い、それが現在のUN/EDIFACTの作業に繋がってきているのである。

今までの紙をベースとした貿易関連の手続をコンピュータとデータ通信の技術を利用してレスペーパ化し、国際物流の円滑化を目指そうというのがUN/ECE/WP.4の大きな目標であった。

 

3.2 ECE/WP.4の位置付け

国連の組織は、図1に示すように総会を中心に大きく5つの組織で構成されている。すなわち、事務局、安全保障理事会、国際司法裁判所、信託統治理事会、そして経済社会理事会である。

 

 

 

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