(3) 専用回線
専用回線は、特定の2点間をそのユーザ専用の回線で結ぶ通信サービスで、全国規模で各拠点間の接続が可能である。データ転送の速度に応じていろいろなサービスがあり、用途に応じて2400bpsという低速のものから、6Mbpsという高速のものまで各種利用されている。
専用回線の特徴として、以下の点が挙げられる。
・即時性
回線が固定化されているためにいつでも必要なときに利用することができる。
・経済性
定額料金のため、データ量(トラフィック)が多い場合に経済的である。
・自由性
用途に合った回線を選択でき、分岐サービスや時分割多重化装置などを使用して効率的で、自由な回線構成を組むことができる。
・安全性
高度なセキュリティレベルをもつ。
・信頼性
回線品質が安定している。
専用回線は、文字通り専用の回線を使用することから、セキュリティが高く、必要な時に必ず回線を利用することができる。さらに、そのデータ通信における品質ならびに信頼性の高さから、企業内の情報通信網で多く使用されている。
専用回線サービスは、設置費用と毎月の固定料金を支払わなければならないので、導入にあたっては費用対効果の算出ならびにデータ転送量の予測といったことが明確になっていないと、なかなか効率的なシステムを構築することはできない。
また、専用回線サービスは、高速・大容量(伝送速度64Kbps〜6Mbps)のデータ電送が可能である。電話はもちろん、データ電送、ファクシミリ電送、テレビ会議などディジタル化できる電送はすべて利用することができる。
図2-6に専用回線を利用した接続形態を示す。