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(2) INSネット

INSネットはNTTの提供するISDN(Integrated Service Digital Network)で、現在INSネット64(基本インターフェース)とINSネット1500(1次群インターフェース)の2つのサービスがある。ここでは、LAN間接続で多く使われているINSネット64を中心に説明する。INSネット64は、事務所や家庭で使用されている加入者電話程度の料金で設置でき(新規の場合は加入費/工事費で1回線あたり約8万円、既存の一般公衆電話からの切り替えの場合は800円+工事費・増設通信機器費)、毎月の基本使用料(3,630円)と使用頻度に応じた料金を支払えば使用できる。(INSネット1500は新規に光ファイバーを敷設する必要がある。)表2-3にINSネット64の通信費用(1度数10円当たりの通信時間)を示す。(価格は平成11年3月現在、以下同じ)

 

表2-3 INSネット64の通信費用

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(ディジタル通信モード・64kbpsの1度数(10円)の通信時間)

 

INSネット64は、通信用Bチャネル(64Kbps)2本と、制御用のDチャネル(16Kbps)を1本という3本の独立した情報チャネルを持っている。Bチャネルは、主には通話モード、ディジタル通信モード(回線交換サービス)が選択できる。1回線にBチャネルが2本あることから、1本のBチャネルで電話をかけながら(通話モード)、同時にもう1本のBチャネルで64Kbpsのデータ通信を行う(デジタル通信モード)ことができる。しかも、毎月の回線使用料は、電話回線の2本以下と経済的になっている。(INSネット1500は一本の契約で、電話23回線分が使用できる)

回線交換サービスは、普通の電話と同じように回線が相手とつながっている時間(同一市内であれば3分10円)に応じて料金がカウントされるので、回線の使用時間が比較的短い場合、同じ速度の専用回線サービス(ハイスーパーデジタル64Kbps)よりも経済的である。また、電話網と同じように網(ネットワーク)を構築しており、特定の2点間に限定されず、電話番号によっていろいろな相手と通話することができる。このため、全国各地に点在する営業所や支店といった拠点間でのN対N通信には最適の通信手段ということができる。

 

 

 

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