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序文

 

ご高承のように近時の情報関連機器やシステムの発展は、目を見張るものがあり文字通り、まさに日進月歩であります。一方、金融機関や経済等の規制緩和による競争化社会の到来で、あらゆる分野において効率化が要求されるようになりました。21世紀初頭には、我が国においても超高度の通信技術による情報化社会が定着するものと想定されます。

とくに、旧体質が残存する建設分野においては、情報化、国際化の影響を直接受ける比重が大きいものと思われており、建設省を中心に公共事業等の建設プロジェクトの設計から維持・管理まで、ライフサイクル全体におけるトータルコストの削減を課題に、情報通信技術を活用した効率化への取組みが積極的に行われています。

また、公共事業関係官公庁では、インターネットによる情報通信をはじめており、工事の発注情報、入札案内、契約等の設計図書等の情報を公開しております。さらに、運輸省港湾局では、港湾関係事業における品質の確保・向上、事業執行の省力化・合理化、生産性の向上等を図るために港湾CALSの構築を進めており、世の中の流れは急速に情報化へと向かっております。

このような中で(社)日本海上起重技術協会が作業船の運行管理の情報化に取組まれることは、まことに時宜を得たことであると考えます。大変高価な資産である作業船の運行管理の効率化は、現場第一線側からの情報化であり、その効果が期待されるところであります。

本研究は、海上起重事業等の情報システムを構築し、会員会社内をはじめとして協会等との情報通信を通じて企業経営、施工管理等に活用できるネットワークを3ヵ年計画で整備することを企画しており、平成10年度に日本財団の補助金を受けて着手したものであります。本調査報告書はその第1部として平成10年度の実施内容を取りまとめたものです。

実施にあたっては、当協会に委員会を設置して調査・検討を行いました。委員および関係者の皆様のご協力、ご支援により本調査報告書が取りまとめられましたので、ここに感謝を申し上げて序文といたします。

 

平成11年3月

 

委員長

日本大学理工学部教授

工学博士  島崎敏一

 

 

 

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