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(2)地殻変動モデリングの精密化及び地殻変動観測網の構築

プレート間地震の震源である地震発生ゾーン(プレート滑り面)の岩石や流体の物性や状態についてのデータが欠落しています。従来法では断層等により地層が不安定で地震発生ゾーンに到達できず、ライザー掘削が必要です(図33)。ライザー掘削では長期間安定な掘削孔が得られ、さまざまな長期観測手法が提案されています(図34)。

一例として、南海トラフ深部構造のモデリングが試みられていますが(図35)、これは3次元地殻構造探査(図36)で広域にわたる地殻構造及び滑り面での反射強度分布を求めます。バルバドス海溝プレート滑り面での反射強度分布(図38)に見られるように、反射強度の違いがプレート間に水が存在するか否かによる力学的結合状態の不均質性を表わすと考えられています。重要なポイントで掘削して実際の状態を確認することができれば、広域にわたる地殻構造モデルの改善が期待できます。

また、地震発生ゾーンに近接した長期孔内計測によって海底面上に置いた地震計では捉えられない前兆現象を検知できる可能性があります。

 

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図33 地殻変動モデリングの精密化(地震発生帯の諸過程の解明)

 

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図34 地殻変動観測網の構築(地震発生帯の長期現場モニターリング)

 

 

 

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