するコンピュータモデルが構築された。以下のアルコール候補を含む拡張コード(expanded code)が書かれた。
・ メタノール
・ エタノール
・ グリセリン
・ ポリプロピレングリコール(PPG)
ガスハイドレート抑制における温度移動に関する現状のモデルの予測を確認するために、このプログラムで入力値を取り扱うことができる全てのケースにおいて、公表されたデータが計算された。溶解液と掘削泥水中の塩分とアルコール分の混合物が考慮された。図2の結果は溶解液、掘削泥水の両者に関して、モデルが実験データを精確に模擬していることを示している。
塩分の選択肢における種類は、これまでに発表された研究と同様のものである。CaBr2、KBr、ナトリウム塩、カリウム塩等々のようなその他の塩類を含む入力ベースに拡張することは、現状の方法論を用いることで可能である。しかしながら、現時点においてはこれらの塩類を用いた実験データとして発表されているものは極めて少量である。
海底面における圧力状態:ハイドレートが最も生成されやすい場所である海底面の圧力状態が最初に計算に入力される。必要に応じ、海底面よりも上部の状態も入力される。必要な点での圧力は泥水の水頭圧の公式を用いて計算される。
HMW = MW * 0.52 * TVD……(1)
海底面における温度状態:海底面における温度状態(TSF)としては、測定データまたは推定値が計算のために入力される。プログラムには水深を入力すると海底面の温度の推定値を与える一般的な係数(メキシコ湾における)も含まれている。
溶解液の化学的性質:塩分とアルコール分の濃度は重量%で入力される。アルコール分に関しては、その濃度を容量%で入力することも可能である。
温度と圧力による天然ガスハイドレートの生成予測:異なる比重の天然ガスのガスハイドレートの生成に関する公表データが回帰法を用いてモデル化された。メタンとn-ブタンの混合物を除く以下の4つのケースがプログラムのコードに含まれている。
・ メタンガス(比重0.555)のハイドレート
・ 比重0.6〜0.605の天然ガスのハイドレート
・ 比重0.65の天然ガスのハイドレート
・ 比重0.7の天然ガスのハイドレート
図3は上記の4つのケースに対するハイドレート生成温度を圧力の関数として示している。相関は公表データを用いて確認され、比重0.7の天然ガスのハイドレートを除き、圧力の範囲が0〜10,000psi(0〜690bar)で有効であり、比重0.7の天然ガス