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バルパライソ造船所:
  主としてパーツの製造および修繕
 ASMAR社は、南米でも最も古い造船所の一つである。同社は、造船の分野では100年以上の実績をもっている。
 元来は、チリ海軍の造船・修繕施設として設立され、長年の間に同社の製品の質の高さが世界的に評価され、軍事用、商用、観光用の船舶の建造・修繕にまで業務内容が拡大された。現在のASMARは、1960年に独立した国営会社として設立され、法的には海軍の管轄下にある。
 タルカウアノ造船所では、50,000DWTまでの船舶建造と95,000DWTまでの船舶の修繕が可能であり、ASMAR社全体の85〜95%の船舶建造を行っている。
 ASMAR社の売り上げ(94年)は、32億6,000万チリペソで、1億5,150万チリペソの利益を計上している。(当時のレート;1ドル=約420チリペソ)
 1996年の従業員数は1,700人。
 同社は、マレーシアのKuchingのIronwood Shipyardと技術供与契約を結んでおり、同契約の結果、2隻のタンカー(4,500トン)が地元の海運会社の注文で建造された。
 同社は、世界的なビジネス展開を行っており、ドイツ、英国、香港、スウェーデン、シンガポール、日本、米国、ノルウェー、ギリシャ、デンマークに代理店を置いている。

 同社は、ASMAR社同様にチリの主要造船会社の一つであり、クルーズ船、高速フェリー、RO/RO船など5,000トン級の船舶および曳船、漁船、浚渫船などの建造を行っている。


3.Asti11erosMarcoChilenaLtda.

 同社は、1961年に設立され、主にチリ漁船の建造を行っている。
 1961年の会社設立以降、200隻の漁船を建造している。
 同社は、100%米国の資本の入った造船会社であり、米国のシアトル、サン・ディエゴに同系の造船会社もあり、それらの造船会社との技術提携が行われている。
1,500TEUのコンテナ船、65mの漁船の建造実績を持っている。従業員数は約700人。
 

 

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