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 同社は、1872年に設立され、世界でも歴史の古い海運会社である。また南米では最大規模の海運会社といわれている。
 設立時は、主として沿岸輸送を行っていたが、その後南米西海岸からパナマ運河までサービスを拡張し、現在では米国、ヨーロッパ、極東、日本、東南アジア、オセアニア、南米東海岸へも航路を拡張している。主に扱う貨物は一般貨物、バルク貨物、生鮮・冷凍製品、輸送機器などである。
 1994年には6億1,350億ドルの売上があり、3,070万ドルの利益を上げている。
 同社は、Sud Americas Agencias y Maritimas S.A., Southern Shipmanaggment Ltda.の株式の50%、アメリカのフィラデルフィア港の冷凍ターミナル、Compania Naviera Peruano海運会社の株式の50%を所有している。
 また、同社は、Maritma de Inversiones S.A.により経営されている。
 CSAV社は・北ヨーロッパとRio de La Plata間のコンテナ船サービス(ブラジルの港にも寄港)とパラグアイのAsunsionへのフェリーサービスも開始している。このサービスはPro-LineとIVARANとの提携により運航されている。
 1995年にはCSAV社Pro-LineとIYARANは、ニューヨークとブエノス・アイレス間のサービスを開始しており、アメリカ大陸の殆どの港へのサービスが運航されることになった。
 また、日本郵船と提携し、極東と南アメリカ西海岸間のサービスの共同運航を開始した。
 さらに、アメリカ東海岸、ブラジルの港Rio de La Plata間の貨物運搬に関し、Group Libraとスペース・チャーター契約を結んでいる。また、ノルウェーの海運会社Kristian Gerhard Jebsenと鉱石・穀物運搬船の国際的な運航に関する提携契約(50%出資)を結んでいる。
 CSAV社は、1994年には660万トンの貨物を運搬している。
 現在、ポーランドのStocznia Sz.に4隻のコンテナ船4隻を、中国のDalian社にドライバルカー1隻の建造を依頼中である。

CCNI社は、アルゼンチンの海運会社Del Bene社所有のEmpresas Naviera社の管理、運営下にある。同社はInversiones Cabo Froward,S.A.社と、その海運業代理店Agencias Universales,SA.(AGUNSA)社の関連会社であり、現在、Chilgener社とパンタナス港での運航に関する契約がある。
 1995年には、2億90万ドルの収入があり、うち利益は1,250万ドルであった。CCNl社は、同社敷地内に本拠をおく海運会社Interoceanbulk, S.A.社(外国用船で、乳製品、穀物など様々な貨物の国際航路運送に従事)の50%の株式を所有し、またAGUNSAからの資金により、ペルーのMarcargo社の港運営にも50%の資本投資をしている。
 1995年には、CCNI社、Del Bene社、Dodero de Buenos Aires社、Agencias Maritimas Dodero de San Paulo社の4社は、メルコスール貿易に従事するためのパートナーシップを形成した。(出資比率;CCNI社とDel Bene社が各40%、Dodero社が20%)
 また、CCNI社はオランダ海運会社Nedlloydとの提携で、川崎汽船、大坂商船三井船舶と共同で、東南アジア〜南アメリカ西海岸間の新航路に着手した。東南アジア〜太平洋航路(SEASPAC)は東南アジア、オセアニア、チリ、米国東海岸の運航をカバーしている。その他、ヨーロッパ航路では日本企業2社およびCondor Express社と、また、メキシコ湾はFlota Mercante Grancol?biana y Lake社と、南部アフリカ航路(SAFPAC)はペルーのUniline社と、東アジアからの自動車運搬やメキシコ、その他の南アメリカ諸国の港からの運航はCSAV社とそれぞれ共同運航を行っている。
 なお、1996年に同社は日本の住友重工にドライバルク・キャリアを4隻、ポーランドのStoczniaSz.社にコンテナ・バルカー10隻を注文している。

 

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