
チュニジアにおける主な海運会社は次の通りである。
同社は、1959年に設立されたチュニジア唯一の国営海運会であり、1978年から地中海における営業を開始した。
1989年に9,900万ドルの赤字発生により、同公社の船隊更新計画が断念され以来、不定期航路、沿海航路は民間に委ねられるようになった。
CTNによる95年の貿易取扱量は、94年に比べ28.5%の減少で、約280万トンとなった。
そのうち、32.3%がチュニジアと地中海沿岸国、北ヨーロッパ、中北東を結ぶ定期航路である。
1995年の不定期航路による海上荷動量を94年と比べると、貨物船は56.8万トンから100万トンへ増加し、一方、タンカーは252.8万トンから91.7万トンに減少した。
このため、CTNの対外海運貿易に占める割合は、0.6ポイント減少して10.6ポイントとなった。
CTNによる乗船者、車の積取り比率は共に50%を超えている。
政府は1996年にCTNの20%を民間に払い下げる方針を発表している。
CTNは、1995年にはイタリア、スペインからの旅行客の増加を目的として、首都のチュニスとナポリ、バルセロナとの間を結ぶ新航路を設置した。
観光収入が国の重要資源であることから、CTNはカーフェリー(車650台、乗客1,200人)2隻を建造し、1998年には就航を開始している。
なおCTNは、このカーフェリーの入札に当って、ドイツ、フランス、スペイン、フィンランド、日本、インドネシアの造船所に打診した。
また、1996年には13.8万ドルでRO/RO船2隻の建造をドイツのSchiauchan造船所に発注している。
旅客収入は、CTNの年間売上高の25%を占めており、重要な収入源である。
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