
(2)船舶事情
(A)保有状況
アルジェリアの保有船腹量(100G/T以上の鋼造船)は、1997年12月末現在151隻、982,528G/T、平均船齢22年であり、これを船種別にみると次の通りである。

アルジェリアは従来、原油・石油製品・天然ガスの輸出収入を資金として貿易貨物の自国船積取比率の拡大を目指し、商船隊の拡充に努めてきた。
このため、1975年当時には約25万G/Tであった同国の保有船腹量は、85年には約150万G/Tとなり急速に増大された。
この間、当会においては、20数年の長期に亘り同国市場の開拓に努め、RO/RO船、多目的船、一般貨物船、バルク・キャリア、作業船等各種約70隻(700億円)の輸出実績をあげており、同国の日本の造船に対する評価は極めて高いものがある。
輸出されたこれらの日本建造船は、アルジェリアの各海運会社の主力として現在も活躍中である。
しかるに、石油・ガス関連品が総輸出額の95%を占める同国の経済は、石油価格に大きく左右され、近年の石油価格の変動により不安定な経済事情にある。ちなみに、96年末の累積債務は332億ドルに達している。
このため、同国海運会ではチャーター船、中古船への依存度が深まり、保有船腹量も97年末では100万G/T弱となっている。
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