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(9) 将来のプロジェクト計画

<富山県>

 富山県は海岸浸食が著しく、海岸侵食対策事業、海岸環境整備事業等により、積極的な海岸保全事業を推進している。そこで、親水性に配慮した海岸保全の推進を図るため、アメニティー・マスタープランCCZ(コースタル・コミュニティー・ゾーン)、なぎさリフレッシュ事業、ふるさと海岸整備モデル事業、ビーチ利用促進モデル地区制度等の制度を積極的に活用している。

(1) アメニティ・マスタープラン
 海岸における今後の快適環境づくりの目標及びそれを推進するための基本的考え方を基に地域の特性に応じて、海岸の保全、後背地の緑化等による良好な海辺景観の保全・創出・緩傾斜護岸の整備等による海辺空間の形成を総合的、計画的に推進する。

(2) CCZ(コースタル・コミュニティ・ゾーン)
 雨晴海岸において、ヘツドランド工法による海岸整備、マリーア、特定環境保全公共水道、海岸へのアクセス道路、宿泊研修施設等の整備を進める。

(3) なぎさリフレッシュ事業
 人工リーフや緩傾斜護岸など複数の施設による面的防護方式の海岸保全を進める。

(4) ふるさと海岸整備モデル事業
 伏木富山港新湊地区において、老朽化等により安全度の低下した既存海岸保全施設の改良を行う。

(5) ビーチ利用促進モデル地区制度
 新湊公共マリーナ東側に隣接する海岸において、マリーナと一体化した人工ビーチを整備する。
前記のような総合的マスタープランに基づき海岸保全に努めるとともに、産業の基盤となるインフラストラクチャーの整備も進められている。

(1) 湾岸道路の整備
 富山湾沿岸は一般道路の国道8号線が幹線となっているが、石川県境から新潟県境に至る海岸線に沿って整備を行う。
 なお、湾岸道路のうち富山新港東埋立地と西埋立地の間は、臨港道路として新湊大橋(敬称)が建設される。
さらに、この湾岸道路を北陸自動車道や能越自動車道と結ぶ計画である。

(2) 伏木富山港の整備

 各地区の機能分担を図ることにより、効率のよい港湾整備を進める。

ア. 伏木地区
危険物取扱施設の市街地からの分離を図るため、外航を整備する。

イ. 富山地区の整備
 船舶の大型化等に対応するため、外港の整備を進めるとともに、内港については内貿コンテナ化に対応できる公共埠頭の整備を進める。又港から重要文化財「中島間門」を通り、JR富山駅北地区「富岩運河環水公園」に至る富岩運河の環境整備事業等を進めている。

ウ. 新湊地区
 富山新港西埋立地に旅客船専用岸壁を整備するとともに、東埋立地東側において新港公共マリーナの整備を進める。

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