新刊紹介
海 洋 教 育 史
文部省初等中等
教育局視学官
中谷三男著
本書の特長
● 商船・水産・海上保安と練習船教育を行う各教育機関のあゆみのすべてがわかる。
● カリキュラム・練習船の変遷等を豊富な図表とともに紹介。
● 巻末に海洋教育関連法規、系統別年表、練習船年表等を収録。
● 海の教育機関、卒業生、在校生をはじめ、関連機関海に関心のある人の座右の書。
本書を推せんします
その1 山口 孝(海洋人の会会長・明治大学教授)
「海洋人の会」は、海と船が好きでたまらない人たちの集まりであり、私が会長で、中谷さんはその有力会員である。
その中谷さんが、積年の研究成果を「海洋教育史」としてまとめられた。その人柄にふさわしく、海と人間との関わりから、明治期以来の海事教育の歴史をしっかりした史眼と資料にもとずいて叙述されている。(中略)
海にあこがれを持つすべての人たちに推せんしたい。
その2 白石 通弘(読売新聞社編集局参与)
本書は、商船や水産から海上保安、防衛の分野まで縦割りの壁を取り去り、20世紀の日本人が「海とのかかわり」をどのように教え、学び、実践してきたかを総覧しようとしている。海の教育史の全体像を求めたい読者に喜ばれよう。
著者は水産大学専攻科を卒業後大西洋などでトロール船長を務め、2つの水産高校で教鞭をとった。その間に大学通信教育で英米海洋文学を学ぶ。コンピューターも学び、水産高校生向けに初の情報処理の教科書を執筆した。
今、文部省視学官兼職業教育課教科調査官の激務の傍ら、1979年から各機関の図書館に通って書き上げた書は、熱血シーマンがやがて何かを提言し始める「序章」かも知れない。
(成山堂書店・3,570円)
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