第1章 調査研究の概要
1 目的 |
海上安全の問題は国内だけでは推進できるものではなく、国際協調が不可欠である。
従って、常に国際的な動きに注目する必要があるため、本年度もIMO(国際海事機関)のMSC(海上安全委員会)、NAV(航行安全小委員会)、COMSAR(通信・捜索救助小委員会)等に対しては積極的に参画を図り、アドバイザーとして我が国代表を補佐するとともに、我が国の適切な対策立案に寄与し、海上安全の推進に資することを目的とした。
なお、IMOの事情によりCOMSARの開催が延期され、平成11年7月の開催となったため、本年度はMSC69、70及びNAV44の3会議に参画した。
2 調査項目
IMO会議の議題である下記の項目を中心として、調査研究を行った。
(1)各国航行安全対策の強化(強制船舶通報制度及び分離通航方式)
(2)SAR条約の見直し
(3)HSSとCOLREGの改正
(4)海賊及び武装強奪
(5)ENC及びECDIS
3 調査の経過
(1)委員会
委員会を開催して、IMO会議で審議される議題に関連し、我が国における問題点、対処方針等を調査検討した。
当協会ロンドン連絡事務所との連係のもと、各国の関連情報を収集し、解析・検討を行った。
(2)IMO会議への出席
IMO会議で審議される事項については、特に我が国が慎重に対応しなければならない重要課題であるため、次の会議に調査員を派遣・出席させ、委員会における研究結果を踏まえ、当協会ロンドン連絡事務所との密接な協力のもと、我が国の意見の反映を図った。
?第69回 MSC (平成10年5月11日 〜
20日開催)
?第44回 NAV (平成10年7月20日 〜
24日開催)
?第70回 MSC (平成10年12月7日 〜
11日開催)
(3)事業の実施経過表
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