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(4) 水線幅変更タイプ+TMD制振装置付加タイプ(TYPE-B0-W2-TMD)

TMD非作動時(TYPE-B0-W2)及び作動時(TYPE-B0-W2-TMD)の規則波及び不規則波中での運動(Heave,Roll)の振幅を、計算結果と比較して図4.24及び4.25に示す。

TMD非作動時(TYPE-B0-W2)は、水線幅を狭くして浮体底部側方にフィンを突出させた効果により、Rollの固有周期が6秒付近と基本タイプ(TYPE-B0)に比べ長くなっている。

TMD作動時(TYPE-B0-W2-TMD)は、非作動時に比べてRollのピーク値が30%程度低減されており、それにより図4.26に示す不規則波中加速度も基本タイプに比べて低減化され、目標加速度30galをほぼ達成している。

模型前面での波の反射率(図4.27)及び波漂流力(図4.28)はそれぞれ基本タイプ(TYPE-B0)よりも少し大きい傾向にある。

 

(5) 水深変更

減揺タンク上載タイプでタンク非作動(TYPE-B0-ART91)の場合について、水深を10mから4mに変えて波浪中動揺試験を行った。規則波及び不規則波中での運動(Heave,Roll)の振幅を、図4.29及び4.30に示す。

水深が浅くなると、Heave及びRollのピーク位置が長周期側にずれて振幅が小さくなる傾向が見られる。また、水深4mのHeave及びRollの計算値は水深10mの場合に比べて一致度が悪い。水深4mの場合の計算では水深10mの計算に対し、水深以外の諸係数を全く同じとしたが、実際は水深が浅くなると非線形減衰係数が大きくなるものと考えられ、今後の検討を要する。

 

(6) 理論計算に用いた諸係数のまとめ

波浪中動揺試験に対応する、理論計算に用いたRoll動揺特性等に関する諸係数などを表4.5にまとめて示す。

表において

KG  :重心高さ

N係数:Rollの非線形減衰係数

CD  :張り出しフィンに作用する流体抗力係数

である。

 

表4.5 各浮体の計算に用いた値

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