野村 剛輔(のむら ごうすけ)(昭11.8.17生・山口県宇部市)
14歳でリウマチを発病、重度化した障害を持ちながらも、社会に少しでも貢献しようと友の会活動に努め、多年にわたり同症患者の福祉向上に貢献された。
1] 昭和25年14歳の時リウマチを発病した。当時はリウマチの専門医も分からず、病院を転々としているうちに、関節に変形が始まり2年後には、寝たきり状態になった。その後、同47年に右股関節、同52年には左股関節の人工関節置換術を受けたが輸血後遺症でC型肝炎となり、つづいて心臓病を併発し、現在もリウマチの他に心臓病を抱えている。
体調の悪い中、同59年の日本リウマチ友の会山口支部創設にかかわり、今日まで委員、支部長として15年間活動を続けている。この間、体調の悪い委員に代わって人員不足のため一人ですべてを兼任しながら支部活動を背負ったこともあったが、献身的に活動を続けている。
2] 支部報「やまぐち」を編集・発行して、医療のことは勿論、福祉や社会の動向に加え、小旅行のこと、文芸欄の楽しみ等々、外出が不自由で情報の少ないリウマチ患者のために情報提供を続け、また毎年支部の行事として研修会や懇親会の内容でレクリエーションを計画して、QOL(生活の質)の向上に一役を担っている。また、外出不可能な重度の会員のために、在宅重度会員訪問を続け、多くの問題をかかえて一人で不安に過ごしている在宅患者が、訪問を心待ちにしているとの声が寄せられるなど地域活動に寄与している。
3] 行政に患者会代表の立場から、患者の抱えている問題や要望を発言したり、シンポジウムに参加して患者の実態を訴えたりと積極的な活動を続ける中、自身のリウマチは進行し障害も重度化したが、活動の甲斐あって会員増加につながり、現在323名の会員で賛助医師も多く入会しており、委員の数も12名に増加した。また、念願であった低料第三種郵便物の認可も受け送料の軽減が実現している。「与えられた分野で誠実に一生懸命努力し社会に少しでも貢献すること」を実行し、人のために役に立ちたいというボランティア精神をもって活動を続けている。
((社)日本リウマチ友の会推薦)