日本財団 図書館


2. 質疑応答

 

司会者  ありがとうございました。いくつか、ご質問などあるところは、ぜひ積極的にご発言ください。

A  大蔵省のAです。今いろいろと議論が出ていましたが、原田さんのお話には、大体賛成の部分が多いのですが、いくつか補足させていただきます。

IMFはもともと経常収支の赤字をファイナンスするのが目的で、まさしく固定為替レートの下における経常収支赤字をファイナンスするところです。しかも、何しろ第2次大戦の途中に欧米が集まってやっていたのがその始まりで、先進国中心のものであって、後から国が入ってくるというようなことをあまり考えていなかった。一種の信用組合なのです。ですから、専務理事といって、総裁とはいっていないわけです。

そのことは、むしろ資本の指導を制限しなければいけないという考えに立っていたと思うし、経常収支の赤字に関しては、財政赤字の引き締めと金融の引き締めを合わせて、資本の規制を求めるような仕組みになっていたわけです。そういうところからいうと、まさしく固定相場だし、経常収支のファイナンスなのですが、最近の動きをみると、むしろ資本の移動は、技術的に規制ができない。途上国が増えてきて、自国の貯蓄だけでファイナンスできないところが増えてくるということで、たとえば資本の移動は自由にさせて、その代わり、変動相場に近い形にせざるを得ないという感じになってきているのではないかと思います。

韓国の例で、自国の通貨しか印刷できないというのは非常に重要なポイントだと思うのですが、日本についても同じことで、外貨で借り入れて外貨で返すという、ジャパン・プレミアムの問題は、大きなリスクを持っていると思います。そういう観点からのリスクについては以前から言っていたのだけれども、それでは、外貨に対する自国通貨で使うということのリスクを、もう少しはっきり言ってあったらと思うのです。全般的な考え方としては、ディスクロージャーを徹底的にやって、モラルハザードをなくすような仕組みをとっていれば、むしろ外貨で借りて、国内で使ってもいい。直接投資も含めてもいいのです。将来のバランスという問題があるとは思いますが、そうではなくて、外貨がうんと入っても、それを使って成長することは、むしろチャンスであるわけです。うまくコントロールしていけばいい。その場合の問題は、ディスクロージャーをきちっとやって、モラルハザードが起きないようにするという考え方に立っていたのではないかと思うのです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION