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3.2)可変段動翼オフデザインインシデンスロス試験結果

試験結果を図2.2.2-6に示す。このデータと可変段動翼のインシデンス変化量により可変段動翼のエンジン定格点インシデンス並びに部分負荷時のインシデンスを設定することが可能となる。また、これらインシデンスロスの変化量をもとに部分負荷時のタービン性能を予測することができるようになった。

b)V型パワータービン実機翼設計

1)目的

平成10年度上期に得られた可変段試験データを用いV型パワータービン実機要求仕様を満足するタービン翼設計を実施した。翼設計にあたっては、タービン翼強度も同時に評価し、実機タービン翼が振動強度的にも問題のない翼形状を設計する。また、翼設計の進捗に伴いパワータービン部の全体構造計画の検討を開始する。

2)要求仕様

2.1)定格点仕様

表2.2.2-1に、V型パワータービンに対する定格点の要求仕様を、表2.2.2-2にガスジェネレータ・タービンとのインタフェース条件を示す。

なお、平成9年度の翼強度解析で遠心応力、温度条件が厳しく、詳細検討を要する第1 段動翼について更に解析を進めた。その結果、寿命確保(10,000時間)の上で遠心応力を下げるのが妥当と判断し、定格回転数を14,000rpmから13,000rpmに減じた。

2.2)部分負荷作動点

代表的な部分負荷時における可変段静翼流出角度、及びタービンの作動条件の解析を実施するために想定した部分負荷条件を表2.2.2-3に示す。

3)結果

3.1)タービン空力流路設計結果及び速度三角形設計結果

V型パワータービンの定格点要求仕様及び部分負荷条件について検討を行い、V型パワータービンの定格点における空力流路形状設計を行い、その流路形状でのタービン速度三角形を弊社所有の軸対象の流線曲率法プログラムにより設計した。流路形状を図2.2.2-7に、ミーン断面の定格点速度三角形を図2.2.2-8に、部分負荷条件での速度三角形を図2.2.2-9に示す。タービン出口では、排気システムの損失を抑える意味でマッハ数とスワールを小さく抑えた設計としている。

3.2)タービン翼設計結果

3.2.1)翼空力設計結果

 

 

 

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