同資料では、内貿(Internal navigation)とマリンバンカー(Intl. Marine Bunkers)の消費量は石油製品総計(Petroleum products)として示されており、燃料種類別には区分されていない。後述する各大気汚染物質排出量の試算のためには非OECD諸国についても燃料種類別に消費量を推定する必要がある。そこで本報告書ではOECD諸国の内貿とマリンバンカーに占める各燃料種類の割合(表3.3-34より算出)を用い、Non-OECD諸国の燃料消費量を燃料種類別に配分することとした。単位系ToeとTonne(t)の変換にはOECD/IEA(1997)の定める係数(Toe/Tonne:Motor Gasoline=1.070,Gas/Diesel Oil=1.035,Heavy Fuel Oil=0.960)を用いた。表3.3-36に推定した非OECD諸国の燃料種類別消費量を示した。
注)内航については表3.3-35の合計値13.9(106toe)を基に配分した。マリンバンカーについてはEnergy Statistics and Balances of Non-OECD Countries1994-1995(OECD/IEA,1997)に示されたNon-OECDの合計値58.9(106t)を基に配分した。
Gas/Diesel OilはMDO、Heavy Fuel OilはMFOに相当する。
図3.3-13には非OECD諸国のうちマリンバンカー払出量が多い国について経年変化を示した。サウジアラビアの払出量は1980年代後半から著しく減少している。シンガポール、アラブ首長国連邦、韓国の払出量は近年増加傾向にあり、特にアラブ首長国連邦、韓国は現在、1980年代後半の2倍以上の払出量となっている。