注:表中数値は小数点以下四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある
停泊時、航行時を合計した外航船舶全体の消費量を、表3.3-32に示した。排他的経済水域内における消費量2,002×103tは、日本国内におけるバンカーオイルの積み出し量、約4,776×103tに対して、40%程度の値となる。この割合は片道の燃料を全て国内で積み込むと仮定した場合にはやや過小評価と思われるが、コンテナ船やタンカーなど定期運航を行う大型の船舶については燃料を外地で積み込む場合が多いこと、を反映しているものと解する。また、同様に計算を行っている過去調査の比較を表3.3-33に示した。他の調査との比較では、航行距離を一律200海里とした本調査および環境庁の調査では、航行中の排出量が少なく見積もられるため、総燃料消費量も少なく計算されていることがわかる。
今後は、航路帯についての情報を収集した上で、航路長の設定を厳密に行う必要があると思われた。
なお、停泊時の燃料消費量は全体の10%程度と全体に占める割合が少ない。停泊中のおよそ4割程度の燃料は本来、ボイラーで燃焼されているが、計算の簡便化のため、以降の計算では、これらの停泊中の燃料はすべてディーゼル機関で消費されているものと仮定した。