(b) CADリポジトリアクセスサービス
利用するCADリポジトリアクセスサービスで、この指定によって実際にデータ交換を行う既存CADデータが決定される。
(c) データ交換単位
データ交換を行う単位で、プログラムごとに指定可能な情報が異なる。可能な単位については5.4.5の説明を参照のこと。
(d) CAD→PM交換時インスタンス既存時処理モード
CAD→PM交換時において、既にPM内に交換対象と同クラス、同名称のインスタンスが存在していた場合の処理モードで、以下の指定が可能である。
・エラーとする
・既存のインスタンスを利用する
・既存のインスタンスを削除し、新たにインスタンスを生成する
(e) CAD→PM交換時リンク先インスタンス非存在時処理モード
CAD→PM交換時において、リンク先のインスタンスが交換情報内にも既存PM内にも存在していなかった場合の処理モードで、以下の指定が可能である。
・エラーとする
・リンクを生成しないで処理を進める
5.4.5 CADリポジトリアクセスサービス
(1) CADリポジトリアクセスサービスの目的と種類
CADリポジトリアクセスサービスは、既存CADシステムが有するデータへのアクセス機能をCORBA分散環境上に提供するものである。そのサービス内容については共通仕様をIDLで記述し、その実装については各既存CADシステムに最適な方式・言語・プラットフォームで行った。
今回、以下の5種類のサービスを共通仕様として定めた。
・CADリポジトリ中間製品情報アクセスサービス
・CADリポジトリ船殻情報アクセスサービス
・CADリポジトリ艤装系統情報アクセスサービス
・CADリポジトリ艤装経路情報アクセスサービス
・CADリポジトリ艤装部品情報アクセスサービス
(2) CADリポジトリアクセスサービスの機能
各CADリポジトリアクセスサービスは、基本的に交換対象CADデータを収めた仮想的なデータベースへの読み書き操作を実現するものとして、7種類の機能をIDL operationとして提供するよう共通仕様を定めた。主な機能は下記の通りである。
・リポジトリをオープン・クローズする
・リポジトリよりシーケンシャルにデータを取り出す
・リポジトリへデータを追加する