日本財団 図書館


製品定義操作に用いる機能(例えば移動・変形・挿入など)をオントロジとしてメソッド化することは原則として艤装FL拡張の対象外とする。それらの操作が必要な場合は、基本的なメソッド(各属性のセットや参照など、開発環境としてのGPMEが自動的に生成するもの)の組み合わせによって行うものとする。

 

4.4.3 艤装品の表現範囲拡大に関する拡張

「幅方向の拡張」として、艤装品の表現範囲拡大に関する拡張を行った。具体的には、4.4.2(1)(a)で述べた全体構成に沿って、艤装FLがカバーする範囲を機器・管艤装・電気艤装・通風ダクト・交通艤装・支持台の6分野の艤装品に拡大するとともに、管艤装・電気艤装・通風ダクト・交通艤装については系統や経路の概念も表現した。拡張された全体クラス構成を図4.4-1に示す。

以下に6分野それぞれに分けて拡張内容を述べる。

(1) 機器

(a) 考え方

一般に漠然と「機器」と言っているものを:

・系統の始点・終点となるもの(別の言い方をすれば、前後で系統が変わるもの)は機器と見なす。ちなみに、これらのものの中には、異なる分野の系統が同時につながるものもあり(例えば、一体型空調機には冷却水配管・動力電線・通風ダクトが接続する)、その点でも特定の艤装分野によらない方が良い

・系統の途中を構成するもの(例えば、管艤装における弁、電気艤装におけるジャンクションボックス)や、系統の始点・終点であっても自系統のみが接続するようなもの(例えば、管艤装におけるサクションマウス、通風ダクトにおける吹出口)は、それぞれの艤装分野の部品と見なすというように2つに分けて考え、前者を艤装FLにおける機器とした。

また、4.4.2(1)(a)に挙げた6分野を大きく整理すると:

・機器は、単品の形状が先に決まっていてそれを全体配置に合うよう配置するもの

・機器以外は、全体配置の影響を受けて単品の形状が決まるもの

となる。従っていわゆる「機器」ではなくても、形状が先に決まっているものをただ配置するような艤装品(例えば係留金物やマストなど)も、艤装FLでは機器として扱うこととした。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION