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2.3.4 GPME提供機能群(GPME Facilities: GF)

(1) GPME Facilities

GFは、CORBA分散環境下でGPMEによって実装され拡張されるPMへのアクセス機能を提供するもので、IDL定義により公開されたインタフェースを介してPMへの種々のアクセスを可能とするサービス群である。PMへのインスタンスの作成やPMからのインスタンスの取り出し等は、このサービスを利用して行う。

実装法としてLate Binding(プログラム実行時に使用メソッドを指定できる呼び出し方式)を採用したことにより、FLが持つ全てのアクセサー及びメソッドをCORBA環境で利用可能となっている。なお、GFの実装作業は全て完了した。

(2) GFの実装方針

GFの実装は以下の方針で行った。

1] PMアクセス機能

基本的にGPMEが有する全ての機能を提供する

2] クラスタ管理機能

PM内インスタンス生成時のクラスタリングに必要な既存クラスタ取得機能を提供する

3] フレームライブラリ(FL)機能

GPMEのソースコード生成機能を利用して生成されるLate Bindingされたアクセサー及びメソッドを利用することで、基本的にFLが持つ全ての機能を提供している。これにより、FLの内容が拡張あるいは変更された場合でも、GFの実装ソースを変更することなく再コンパイル→再メークのみで対応可能となっている。なお、Late Bindingとはプログラムから呼び出す関数やメソッドを実行時に指定可能な方法であり、例えば呼び出すメソッド名を文字列引数で与えることができる。すなわち、プログラムで指定するメソッド名を変えることで呼び出すメソッドを選択することができ、個々のメソッドごとにCORBA対応化する必要が無い

4] 幾何ライブラリ機能

検証用アダプター(双方向変換ソフトウェア)及び初期生産設計アプリケーション等の機能検証用アプリケーションが利用する機能を提供している

(3) GFの提供するサービス内容

GFでは上記実装方針に対応して、以下の4種類のIDL Interfaceを用意した。提供する主なサービス機能とともに示す。

1] GPME_FL: : gPM Interface(PMアクセス機能インタフェース)

・PMをオープン・クローズする

・gFLObjectが所属するクラスタを得る。指定名称のクラスタを得る

・インスタンス生成クラスメソッドを実行する

 

 

 

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