2.3.2 WP-1 Routes and associated operational infrastructure
【目的】
(1) NSR運航シミュレーションに用いる航路を選定する。
(2) 選定された航路とその環境整備状況について記述する。
【成果概要】
(1) NSR航路として以下の4つの航路を選定した。
・N航路:高緯度航路、Bering海峡からMys Zhelaniya岬まで
・S航路:沿岸航路、Bering海峡からKarskie Vorota海峡まで
・E航路:東側航路、S航路上でBering海峡からTiksiまで
・W航路:西側航路、S航路上でDiksonからKarskie Vorota海峡まで
N航路は12.5m喫水船、それ以外の航路は9.0m喫水船を対象としている。
(2) 上記航路選定にあたり以下の事項が考慮された。
・冬期と夏期におけるロシアで最も標準的な航路
・過去のロシア砕氷船による航行経験
・各海域における氷の成長開始時期と消失時期
・航路の水深と危険な地域の回避
・1995年に行われたm/v Kandalakshaの実船航海試験
(3) 航路支援システムについては以下の項目について説明した。
・NSRを航行する際に適用される国際法と国内法
・自船位置認識システムDGNSS(DGPS)と中継基地
・通信基地と船舶からの通信手段、磁気嵐等により通信が不安定な地域
・VHF通信基地リスト
・気象観測基地とその気象/氷況データサービスについて
・砕氷船と砕氷商船が船団(convoy)を組む時の方法について
・MOH(Marine Operations Headquarters)の役割とice pilotについて
(4) 選定された航路上の各ポイントの緯度経度、針路、水深、区間距離、参照地図番号について詳細に記述した。
(5) 航路と各ポイントを記入した海図を添付した。