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わが町

 

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「明石海峡大橋(パールブリッジ)」

「淡路島通う千鳥の鳴く声にいく夜寝ざめぬ 須磨の関守」と詠まれた海峡に昨年、開通した「明石海峡大橋」(「神戸淡路鳴門自動車道」)。

 

─定住・自立・交流をめざして─

当消防本部は、兵庫県の最南部、大阪湾・播磨灘・紀伊水道に囲まれた瀬戸内海最大の島・淡路島、一市一〇町で構成されています。昭和四八年一月に発足、現在一本部・一署・二分署・五出張所、職員一七〇人の体制であります。

淡路島は、総面積五九五km2、周囲二〇〇km、人口一六五、〇〇〇人で、瀬戸内海国立公園の最東端に位置し、平均気温が一五・一℃と温暖で、豊かで美しい自然環境に恵まれ、一年を通して農畜産物の生産が盛んなほか、周囲を囲む海からは、豊かな味と香りの海産物が豊富に水揚げされています。このため、万葉の昔から朝廷に対し多くの食材を献上していた歴史があり、「朝廷の食膳の糧を奉る国」という意味から「御食国(みけつくに)」とも呼ばれていました。

また、国生みの聖地としても知られており、イザナギ、イザナミの神が矛で海をかき回し、引き上げた矛から滴った雫が固まって最初にできたのが「おのころ島」で、これが今の淡路島だと言い伝えられています。淡路十三社の一の宮、伊弉諾神宮には、この二人の神々が祀られています。

その昔、都から阿波の国(四国・徳島県)に赴く要路であったことから阿波路→淡路と名付けられたのが地名の由来とか。昨年四月五日には「神戸淡路鳴門自動車道」が開通し、本州と直結しました。明石海峡大橋は、全長三、九一一m、主塔間距離は一、九九一mと世界最長の吊り橋で、パールブリッジの愛称でも親しまれています。八五年に開通した眼下に渦潮を望む四国との連絡橋・大鳴門橋とも通じ、淡路島は、陸路においても交通の要衝としての役割を担い始めました。

そして、花と緑に包まれた「淡路島国際公園都市」計画が進み、明石海峡や大阪湾を見下ろすホテル、レストラン、会議場を備えた「淡路夢舞台」の建設も始められており、淡路島をとりまく環境は、目まぐるしく変貌しようとしています。

「阪神・淡路大震災」と呼ばれる未曾有の大災害から四年が過ぎました。震災当初から多くの方々の暖かい励ましと、様々なご支援に支えられ今、さらなる消防体制の充実強化をめざし、職員一丸となって消防の任に当たっています。

淡路広域消防事務組合消防本部 消防長 吉浦 豊秋

 

 

 

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