各人がそれぞれ得意とする場面・状況でリーダーシップを取って(取り合って)こそ、組織・職場は万全なものとなる、今日では。
『採長補短』でゆくべきなのだ。関係者みな違う。違うから(一人が完全無欠でないからこそ)補完し合うのだ。リーダーシップを取り合うのである。理解いただければ幸甚である。
そして、誰がリーダーシップを取るかは、状況次第、目標の内容次第なのである。状況によって、目標によって、部下たちの長短によって、取ったり取られたりしながら、組織(職場)は、末長く存立・存続しつづけてゆくことになるのだ。
リーダーシップとは、特定のヒトに組織が与えたものではなく、目標達成に向けた機能として、誰かが取りつつ組織がある限り、永遠に存在しつづけるものである、ということを理解いただきたい。
■ リーダーシップに関する反省チェック
前述してきたように、部下はリーダーの命令だから主体的に能動的に動くのではない。その人間性に感じるものがあれば張り切って仕事に身を入れるのである。あなたの人間性に関して、自己チェックを試みてほしい。
1] 部下との約束はキチンと守るだろうか。変更があった場合、丁重に説明するだろうか。
2] 広い人脈を持っているが、それをへんに誇示しない謙虚さがあるだろうか。
3] 自分の過去の業績を自慢せず、またそれを基準に部下の能力を判定しないようにしているか。
4] いつもゆったりとしていて、ちょっとぐらいのことで動揺しないよう心がけているか。
5] 部下のミスを招かないよう神経を使うが、ミスには神経質にわめき立てないでいられるか。
6] こまかいことは部下に任せるが、ここ一番のとき陣頭に立てるか。
7] いつも部下に感謝の言葉をかけてやれるだろうか。
8] 頑張った結果のミスには寛大だが、いい加減なミスには厳しいだろうか。
9] ユーモアやウィットを心がけているだろうか。
10] 広い知識をもっているが、それをひけらかさないでいられるだろうか。(完)