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Hello Firefighter

 

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女優 大原 麗子さん

 

"火消しを支える心意気"

大原麗子さんが、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」(日曜後8・00)でチャキチャキの江戸っ子を演じている。それも、火消しの女房だから滅法威勢がいい。「正義感あふれる魅力的な女性。とても楽しいですね」

十五代将軍徳川慶喜(本木雅弘)は、徳川最後の将軍である。さまざまな政治的困難にぶつかるが、持って生まれた知力のすべてを傾け、日本を内戦の危機から救い、大政奉還をなしとげた。

「徳川慶喜」は、慶喜の知られざる波乱の半生を幕府側から描く一方で、江戸庶民の目で見た幕末が紹介されている。その重要な人物となるのが新門辰五郎(堺正章)。浅草一帯を持ち場とする火消し十番組総元締の頭取である。本来の仕事は鳶。辰五郎は慶喜と知り合い、彼の人柄にほれ込み、一家をあげて応援している。そして、辰五郎の女房れん(廉)が大原さんだ。

大原さんは、「勝海舟」「獅子の時代」「山河燃ゆ」「春日局」と大河ドラマに出演している「春日局」では、三代将軍家光の乳母春日局を演じた。「あの時とはガラリと変わった役。れんは清廉潔代の"廉"です。頭の回転も早く、姉ご肌。元気そのもの。堺さんとの掛け合いも快調です」。ナレーションも担当している。「庶民の代表としてのれんが、知りえる限りの情報と想像力で、幕末の複雑な時代を分かりやすく伝えています。ドラマ全体のスパイス的な味つけになればと思っています」

昭和39年、「幸福試験」(NHK)でドラマデビュー。テレビ、映画、舞台で活躍してきた。人情あふれる女性役が多い。

今回のドラマでのれんは、安政の大地震に遭遇した。江戸の町は火の海と化した。そんな中で、れんは被災者のために炊き出しを行うなど献身的な働きぶり。火消しの大親分の女房のつとめを立派に果たした。実生活の大原さんも、気風がよく元気。火の用心にも気を配っている。

(インタビュー・編集部)

 

 

 

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