本日、ここ大阪市において第二十七回全国消防救助技術大会を開催するにあたり、消防庁長官殿、大阪府知事殿、大阪市長殿をはじめ、多数のご来賓のご臨席を賜り、このように盛大に開催できますことを厚くお礼申し上げます。
この大会は、各種災害から地域住民を守るため、高度な救助技術の錬磨、強靱な体力と精神力を養成することなどを目的に、昭和四十七年以降毎年実施しているものであります。
消防の救助技術は、隊員諸君のたゆまぬ訓練の積み重ねと、関係各位の救助資機材の開発並びに活用技術の研究により着実に向上しております。その成果は幾多の困難な災害現場で遺憾なく発揮され多くの実績を残すとともに、国内外を問わず高い評価を得ているところであります。
しかしながら、近年の社会環境、生活様式の変化は、災害態様を複雑多様化させ、今までに類のない災害の発生危険を増大させております。
このような状況の中、我々消防機関が行う救助業務に対する地域住民の期待は一層高まっております。
本大会に参加している隊員諸君は、こうした実情を十分認識し、更に実戦的な訓練を積み重ね、あらゆる災害に即応できる能力及び技術の習得に一層努めるよう切望するものであります。
本日は、日頃の訓練の成果を遺憾なく発揮し、所期の目的が達成されるよう、健闘を期待しております。
終わりになりましたが、本大会の開催にあたり、特段のご高配を賜りました大阪市ご当局並びに大阪市消防局の皆様に、心からお礼申し上げますとともに、ご列席の皆様のますますのご健勝を祈念いたしまして、挨拶といたします。