このような多様な活動を学習過程の中に適切に位置付けるためには、児童のその時点での力量に応じて、運動の楽しみを深めていけるような学習指導を進めていかなければならない。
児童一人一人を伸ばす学習過程を考える場合、児童と運動とのかかわりを1つのまとまりとしてとらえ、このまとまりをできるだけゆとりをもった大きな時間で構成していくことが必要となる。
このような考え方に基づく学習過程は、次のように構成することができる。
ねらい1] 今もっている力を十分生かして特性に触れる
↓
ねらい2] 新しい創意・工夫を加えて特性を深める
この学習過程は、はじめのねらい1]は、今の力を十分に生かしてその運動の特性を求めていく学習の段階であり、次のねらい2]は、創意・工夫や努力を加えてさらに深くその運動の特性を求めていく学習の段階である。そして、それぞれの段階に時間をかけて学習を進め、ねらい1]における経験がねらい2]における活動の土台となり、それが一つの単元を通じて連続的に持続されていく。
空手道の特性に応じた学習過程は次のように示すことができる。