します。肺の呼吸が口へ届かないため、声が出ない。
マレーシアは、喉頭がんの患者が、平均より多いといわれる。若い人の喫煙や噛み煙草そして香辛料の多い食習慣などが大きな原因だと、考えられている。
喉頭摘出者の社会復帰には、食道発声によるリハビリが、最適といわれる。肺呼吸に代えて、食道内へ取り入れた空気の、逆流を利用して話す技術を、身につけなければならない。
マレーシアには、8,000人を超える喉頭がん患者がいて、クアラルンプール周辺にはそのうち約1,000人がいると推定されている。
この人たちの発声リハビリは、病院では殆ど行われていない。NGOであるマレーシア喉頭摘出者クラブに依存している。マレーシア喉摘者クラブのインストラクターは、現在4名に過ぎない。
このNGOのリハビリ活動の支援とインストラクターの養成という二つの目的のため、日本から専門家2名を派遣した。
食道発声研修会をクアラルンプールにおいて開催したところ、全く声が出ない8名の喉摘者のほか、医師、看護婦、及び家族など59名の参加を得ることができ、喉頭摘出者の発声リハビリテーションについて広く理解を与えた。
また、声が全くでなかった8名の喉頭摘出者全員が再び声をとりもどすことができた。
この成功にマスコミの関心も集まり、スター紙の記者Ms.シンが取材に訪れ、記事掲載の予定、喉摘者の社会参加促進について周知することができる。