5. 日別訓練実施状況
2月23日(月)13:00〜16:00
(1) 喉摘者33名を声の出ていない者と、既に声の出ている者とにクラス分けをした。声の全く出ていない13名は、当初松本が担当、その他20名は当初久永が担当でスタートし、その後、日替り交替をして訓練した。
(2) 当初全く声が出なかった13名は、12名が原音発声に成功した。その方法は、すべてお茶のみ法によった。
(3) 残った1名は、喉の創痕が肉厚で、加えて放射線による皮膚の硬化が著しく、条件は良くない。EL(エレクトロラリンクス)を常用している。
(4) 既に声が出ていた20名は、数詞の繰り返し練習と、空気の吸引についての説明などを実施した。
2月24日(火)
(1) 参加の喉摘者は2名増加した。2名とも声は出ている。
(2) 中級クラス(声の出ているグループ)は、自己紹介の練習、語尾の明瞭度、繰り返し言葉、HA音の出し方などの訓練を行なった。
(3) 中級クラスは、タイ喉摘者クラブの用意したテキストを使って、1音から2音、3音へと進む訓練を行なった。
(4) 最後まで原音が出なかった、Mr.ノーンは「カラム」という言葉の繰り返し練習中に「カラム」と発声できた。但し、不安定で、発声の出る確立が低い。この「カラム」の繰り返しはMr.ワンチャイの指導によるもの。
2月25日(水)13:00〜16:30
(1) 昨日、最後に「カラム」と一声出たままのMr.ノーンは、本日欠席した。近くに住む会員の話では、彼は「自分はこの研修には、とてもついて行けない」と話していたそうで、脱落する危険性がある。
(2) 中級クラスは、数詞の繰り返し練習。タイ側で用意したテキストの3音から成る単語リストの朗読を行ない、それぞれ吸引と息継ぎの説明を加えた。
また、息継ぎに簡単な歌の練習が効果のあることを説明し、童謡「ロイ.ロイ.クラン」を歌う練習をした。
(3) 初級クラスは、2音〜3音の繰り返し練習を行なった。
挨拶言葉の出来た1名に吸引の説明をしたところ、形は出来たので中級クラスヘ移した。
(4) 午前中、日本大使館へ赴き、藤村書記官に、NGO助成金による専門家派遣で、喉摘者発声研修を実施中である旨を報告した。
また、藤村氏の紹介によって、バンコク日本人会の川満事務局長と面接、『日本人会の機関紙に「AFLA」のチャリティ記事を掲載することが良いと思う』とアドバイスを受けた。
2月26日(木)13:00〜16:00
(1) 中級クラスは、挨拶言葉3種類の応答練習。
自己紹介を各人が立って練習をした。併せて、各人の発声について、簡単なアドバイスを与えた。
(2) 初心クラスは、連続母音の練習、続いて数詞1から10までの発声練習。