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○ 香港

1997年、中国に返還後も特別区域ということで、従来と大きな変化はない。

新声会は、良い声が出る人が志願して、新人の指導に当っている。自助努力、相互扶助の気持が尊重されている。

5年前から毎年、中国本土へ食道発声交流ツアーを実施している。昨年10月、中国の二都市チェンドウとチオンクイの総合病院を訪問した。

○ シンガポール

がん協会と良好な協力関係を維持し活動を続けている。

日本で訓練を受けた2人と、当地のスピーチセラピストとの共同によって、毎月2回のリハビリを実施している。

○ マレーシア

クラブは1985年に発足したが、めぼしい活動はしていない。病院側もエイズや糖尿病対策を優先させ、喉摘者問題は先送りになっている。日本へ送った研修生を中心に体制を整えたい。

各委員説明のあと、オブザーバーのモール氏に感想をもとめた。

○ アメリカ(モール氏)

AFLAの活動にたいへん関心しています。わたくしの所属しているIALは、このAFLAにくらべて殆ど国際的な活動をしていません。

会の名前からインターナショナルという字を消してしまいたい思いです。

喉摘者の救急時の取扱いについてのビデオを持参しました。

アメリカがん協会がVHSで作成しました。

重要な問題です、あとでご覧いただきたいと思います。

 

8. 自由討議

日本(中村会長)

食道発声の上達の手段は、ということで日本で現在指導している方法を申しあげます。

食道発声はゲップ、これは1回だけである。下からではなく上からどうやって空気を入れるかを考える。その手段として、お茶をのんで、もどすと見事に声が出る。

2ヶ年かけて日本全国を回り、各地の発声指導員研修会でこの方法を使い全く声の出ない新入会員を教えた。

その結果100パーセントに近い発声成功率であった。

現在、食道発声指導のテキストを書いている。

JICAの研修生にもこの方法で日本人の新入会員の教育に当たらせた。

その結果、全員の声が出た。5年前にこの問題を考えた。ヒントは国連障害者年のテーマ完全参加である。

皆が食道発声のきっかけを掴んでくれれば、その小さい声を大きくする発声補助装置が来年完成する。

 

台湾(徐委員)

お茶のみ法で1回に入れる水の分量はどれくらいか。

 

日本(中村会長)

コップ1杯で20回のめるくらい。

 

 

 

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