1949年以来、中国では中央から地方の各行政レベルに林業機構を設立し、一連の方針、政策、法令を制定し、植樹造林を大いに行ない、一定の成果を上げている。遥か古代に、中国の広い大地は多くの森林に覆われていたが、数千年の天災と人災を経て、森林は容赦なく破壊され、50年代初め中国の森林面積は8.6%になった。1949年から現在まで、広東、福建、浙江等沿海各省では海防林を造り、江南各省では杉の水を主とする用材林、経済林を造り、華北、中原の耕地には農地保護林を作り、土地が広く人口が少なく、交通不便な山地では飛行機播種による造林を行っている。1978年、中国政府は東北、華北、西北地区で「三北」防護林を作りはじめ、現在まで中国の最大の植樹造林工事になっている。
これらの努力を経て、中国の森林面積は13.92%となり、人工造林面積は3331万ヘクタールに達し、森林面積の四分の一前後となり、絶対数量は世界一となった。中国の自然保護区建設は1956年に始まり、1993年まで763の自然保護区を建設し、面積は6618.4万ヘクタールに達し、その内の90%以上は森林自然保護区に属している。これは森林資源の保護に大きな意味を持っている。1950年から、中国政府は林区で森林保護システムの建設を始め、森林防火システムと森林病虫害防止システムを基礎的に作り上げている。
1970年代末から来世紀中葉まで、中国政府は以下の幾つの方面の仕事に力を入れることになっている。
(1)東北、西北の二つの大きな用材林防護基地を建設する。東北林区は中国最大の木材基地であるが、多くの林業局では元来の森林資源はすでにほぼ伐採されており、新しい林木はまだ伐採期になっていない。そして、現在の急務は、伐採跡地の更新をよく行ない、多くの樹木を育て、新しい林区が速く伐採期に入るようにして、東北林業区の永久的林木生産基地を確保することである。西南高山林区の森林では、伐採規模を縮小させる。同時に、木材の総合利用を積極的に展開し、木材と伐採剰余物の利用率を向上させ、林業を主として多種経営を行う。
(2)速成用材林基地を建設する。人工速成林は生長が速く、伐採期が短く、割合に速く資源を提供できる。そのため、速成用材林基地を発展させることは中国林業建設の重点の一つとなっている。中国の秦嶺、大別山以南の江西、福建、浙江、湖南、湖北、広東、広西、貴州、雲南、四川、江蘇、安徽等省、区は熱帯または亜熱帯地区に属し、気候が温暖で雨量が多く、樹木生長が比較的に速い。したがって、中国政府はこの広大な地域を選択して中国速成用材林基地にしている。