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なんですが、利用者からの依頼があっても、相手が一体、どういう人なのかわからないから行きたくないという協力会員の方は意外と少なくないし、逆のケースもままある。その一方で、この活動を通じて知り合った仲間などは、私に対して"あなたに何かがあったときには、私にできることなら何でもしてあげる"と言ってくれている。これは、気心が知れているからこそ出てくる言葉なんですよね、だから、ただサービスを提供するだけではなく、地域の人たちが知り合う機会も作っていかないと、本当の意味での助け合い活動はできない。生きがいづくりは、困ったときの助け合いにも大きくかかわってくるんです」

 

 

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フラワーアレンジメント教室でクリスマスのためのリース作り。

 

 

レクリエーションから福祉を考えていきたいという安福さんは、この他にも、外出がままならない高齢者でも仲間作りができるようインターネットを通じてのネットワーク作りや情報発信、エレクトーンを使っての音楽療法なども検討中。また、小学校の空き教室を借りて、デイホームの運営もしたいという希望も持っている。

「とにかく、可能な限り何でもやっていきたいですね。もちろん、お年寄りだけでなく若い人たちや子供も巻き込んで。そして、民間企業や学校教育関係、各種公益法人、そして他の市民団体とも連携を取りながら、ふれあいのある町づくりをしていきたい。さらに将来的には、たとえばAさんが困ったときには、BさんとCさんが助けるといった具体的な地域の福祉マップのようなものが作れればとも思っています」

やりたいこと、やらなければならないことは山ほどあるという安福さんだが、このパワーの源は、同じ目的を持った仲間と出会うこ

 

 

 

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