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「無縁墓」の合同供養と聞くと、どこか悲しい気分にもなるが、「共同墓」なら自分の選択の意思が感じられて、いい響きじゃありませんか?それでも「見ず知らずの人と同じ墓に眠るのもいかがなものか」「他に選択肢がないなら仕方がないが、抵抗はある」という人も少なくないのでは。百聞は一見にしかず。それなら、この眼で確かめてみようと、共同墓の草分け的存在でもある、東京の市民グループ『もやいの会』を訪ねてみることにした。

 

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びっしりと名前が刻まれた会員の名前。亡くなった会員の名前は白文字、現会員の名はヌキ文字で区分けされている。

 

「もやいの会」

● 入会金/1口1万円、1口以上

● 年会費(生前会費)/2000円

● 遺骨埋蔵と維持に関する費用/1体10万円

● 遺骨の引き取り/事前登録により、会に引き取り依頼も可能。実費1万5000円(首都圏の場合)。地方の場合は2万円と交通費実費。

● 永代供養は、会の行事として、また功徳院東京別院によリ祭祀・法要が行われるが、家族やそれぞれの縁者等が各々の形式儀礼で年忌などの祭祀を行うことも可能。

連絡先 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨5-35-37 TEL(03)3949-4600 FAX(03)3940-6659

 

血縁を超えて、同志が一緒に眠るのも悪くない!?

東京・巣鴨の『すがも平和霊苑』内に建つ『もやいの碑』。この碑の下には遺骨を納めるスペースがあり、すでに六五〇人もの人が眠っているという。訪れたのは平日の昼間にもかかわらず、何人もの人がお参りに来ており、碑の周囲は献花で埋めつくされていた。

「ここに眠っているのは、いずれも"もやいの会"の会員で、"亡くなった人を生きている人が支えて

 

 

 

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