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日本保育協会 島根県支部研修会資料  1999年(平成11年)1月20日

子どもの豊かな感性を育み、造形表現の力を伸ばす援助

 

1 はじめに

 

2 信頼関係と保育者

 

3 すてきな絵を求める保育者

 

4 豊かな表現を育てる援助の基本3H

(1)Hand…技能の育成・慣れ 自分でも描いてみる先生

○ 表現の方法を身につける。…反復練習からの応用・創造……基礎・基本の習得

真似る・習う・'学ぶ・応用する・工夫する・つくりだす

○ 先生の引き出しの豊かさ

○ 表現の場の設定・表現の機会の確保=いつでも気軽に表現活動ができる環境

 

(2)Head…理解・思考 何を育てるのかの理解 そのための思考・工夫

○ 能力の育成…比較力・吟味力・工夫力・思考力・判断力

⇒より所はいつも自分自身の感性である……個性・独自性・独創性

…試行錯誤力の育成・課題解決能力の育成

○ 豊かなイメージの蓄積と教師の言葉かけによる増幅

…豊かな体験の蓄積……感覚トレーニング・発見の蓄積

…五感の駆使と感受の確認……感覚・想像・思考・感情など

…ドラマの蓄積……お話の蓄積・語れる自分づくり

…相手意識・他人の思いやりの理解の蓄積…自分を支える人の認識

1] 自然発生的表現……能力の発達からの表現欲求・環境刺激からの表現欲

2] 意図的表現……価値追求欲求からの表現欲求・模倣からの表現欲求

○ 子どもが表現したい思いや考えを確かにつかんでいるか。

⇒自己内対話力の育成

○ 「静」「緩」「止」「間」が育てる(醸成する)感性と表現(思い)

とまる・ふりかえる……コントロールと前進……何といっても集中

 

※もの・ことに触れて魂が動くと表現したくなる。(感情)

⇒目を向ける⇒感じる・気付く⇒考える⇒想像する⇒ドラマ化する

 

(3)Heart…意欲・価値意識…思いやる気・根気…自信の育成…自己確立

○ 反応性……信頼感を基盤とする……アドラーの幸福論

○ 多様性の理解と共伸の連帯感……よさの認め合いと高め合い(支持的風土)

○ よりよいものへの自分のこだわりの育成

○ マズローの欲求5段階説と自己コントロール

※ 表現とは、自己を豊かに確立(自立)していく主体性を身に付ける営みである。主体的に取り組むところから豊かな感性が育つ

 

○ 支持的風土…受け手が育てる表現…間・問い直し・「私」の育成

相手意識の把握…表現は受けてによって変わる。

 

よいものを知って、よいものを求める先生が育てる子どもの感性

 

5 3Hを串のように貫いているのは、保母・教師の言葉(生き方考え方)である。

先 生…「子どもって本当にすごい!」

子ども…「先生のようになりたい」

 

 

 

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