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(4) 個性を受け止め援助ができる方法と環境づくりの問題点

〇 スズメ園(日本的教育の方法)

・競争、受験に強いシステム

・個性閉鎖系

・Heart(心)重視

・受動性(受け身)みんな一応にできる。国のルールに合わせるのは園児である。

・役割から入って保育する。同じ様な言葉を使って機械的である。

・分離主義、能率が良い。

〇 メダカ園(外国的教育の方法)

・人間性、社会性、能力性に強いシステム

・個性解放系

・Mind(知的能力)重視

・能動性(受け身でない)を大切にする。その子の意志は伸びていく、子供のための保育である。

・コミニケーション体系は双方向性である。

・人間として園児を尊重し、個性に基づいて保育者が援助していく。

・能率は悪いが全体的に改善されていく。

今後多文化化されていく幼稚園、保育園と関連した親と先生、子供の三者の関係をできるだけ一人の人間として、お互いに助け合うシステムみたいなものを現実を踏まえて見直しながら改善していく必要がある。

(5) 21世紀に向けての保育の課題

保育は役割から個性重視の方向へ明らかに移行していくとおもわれる。

あらゆるこの世の現象は不可分の関係にあり、保育すべてがみんな何らかの関係を持っている。細分化されると大変な部分があり、境を取り除くと子供の意志・個性・自由度が広がってくる。

良い国の特色や伝統は残してもよいが入園の子供に合わせてルールは絶えず変えていかなければならない。

3歳児になれば子供自身が思っていることを言葉で表現できる力をもっている(能動性)話の出来ない小さい子は眼差し、身振り、手振り(有能性)を示す。人との関わりは(コミニケーシヨン能力)その子の潜在能力、対人性、知的能力までも引き出してくれるので、これを受け止め、読み取る力が保育者に必要になってくる。

子供の見方を調整し、具体的に指摘出来るようにするには園内研修を行い、マニアルは道標とし、考えて判断できる力を育てていかなければならない。若い人は能動性、有能性があるので学びたい意識があれば、これをうまくバックアップすることで園の活性化につながると思われる。

 

 

 

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