日本財団 図書館


《外国人保育の問題点とその対応》

[パネルディスカッション]

座長 栗山正樹先生

パネリスト 萩原元昭先生

パネリスト テリー・スザーン先生

記録

田尻連子

小林由美子

 

〔体験発表〕

王菱さん(いずみ保育園)

1958年中国の上海に生まれる。1993年日本の男性と結婚をする。1995年双子を出産し、現在義母と一緒に寄居町で生活しています。私が子供に何を食べる、何をするか一々聞いてしまうので、主人や義母に子供に聞きすぎると甘えん坊になると言われ、育児の考え方の違いに悩むことがあります。日本の女性は仕事から帰ると家事、育児と大変です。中国の男性は自分の出来る事は何でも手伝ってくれます。日本の男性はあまり協力的ではありません。地域の行事に参加して、日本の文化をもっと知り、中国と日本の良いところを伝え、元気で明るい子供に育てていきたいと思います。

 

鄭敏さん(和光保育園)

中国の上海で生まれ、1989年勉強のため日本に来ました。現在工場の研究所で働いています。平成8年子供が生まれ、早く日本語を覚えさせたいと思い、一歳で保育園に入園し、行事で演技したり、歌ったり、日本語で遊んでいる姿を見ると保育園に預けて良かったと思います。外国人の保護者も居ることを知り安心しました。習慣や文化等知らない事が沢山あるので教えてもらいたいとおもいます。また、気がつかないで分からない場合は言ってもらえると有り難いです。先生方と沢山のコミニケーションを持ち、協力して子供を育てていきたいと思っています。

 

鯨井れい子さん(深谷西保育園)

ブラジルで生まれ、日本の男性と結婚し二児の母となりました。去年の12月2番目の子供を生後4ヵ月の時に病気で亡くしました。葬儀の方法等分からず、習慣に慣れる難しさを体験しました。又、食事の面で家庭と園の味付けが違うため、子供が給食を食べないので苦労しました。残したおかずを弁当箱に入れて持ち帰るのを、子供と二人で食べ和風の味を覚えようと努力しました。食べられるようになるまでには長い期間かかりました。自分の国で挨拶は抱擁したり、頬にキスをしたりしますが園に通うようになり、周りの子がしていないので嫌がるようになりました。家に帰ると抱きついたり、僕のこと好きかと聞いてくるので、もっと自然なかたちで出来ればと願っています。色々難しい事もありますが、前向きに生活していこうと思います。

 

 

 

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