第1分科会
産休明け保育の保健活動
司会者 尾崎千代(横浜市・瀬谷愛児園長)
提案者 澤田佳世子(中野区立弥生保育園看護婦)
助言者 池田宏(日本保育園保健協議会副会長)
提案要旨
産休明け保育の保健活動
澤田佳世子(中野区立弥生保育園看護婦)
1. はじめに
産休明け児の保育は、保健活動そのものと言えよう。この時期は、生活生存の全てが大人の手に委ねられており、成長発達が著しいが、環境の影響を受けやすく、個人差が大きい。よい環境や養育が順調な成長発達を促すため、家庭育児の補完となる保育においても生活全般について保健的な配慮が必要である。産休明け保育での適切な保健活動のあり方を考えてみたい。
2. 保健活動とは
1] 環境整備
環境から受ける影響に敏感であり外的な危険から身を守れないため衛生的で安全な環境を整備し、不測の事故にも備える。
2] 健康的な生活のリズムと養護
睡眠、哺乳、排泄など個人差が大きいため家庭の養育を補完しながら、個別にきめ細かに対応し、健康的な生活リズムを整える。
3] 発育発達を促進する保育
個々の児の欲求に応答的にかかわりながら、心身の発育発達を促進する。
4] 発育発達を阻害する因子の早期発見と除去
個々の健康状態を把握し、感染症や、発達障害をひきおこすさまざまな疾病を早期に発見し治療につなげる。
3. 活動の留意点
1] 保健活動の主体
保健活動は看護婦一人が行うものでなく、保育を通して行われる。保育計画に保健的な配慮を反映させ、保育に携わる職員すべてが、各々の専門性を発揮して連携できるようなチームワークづくりが重要である。