はじめに
全国青年の家協議会では、毎年、全国の青年の家の運営の向上と事業の発展に資するため、指導資料として「青年の家の現状と課題」を刊行しています。
昨年度は「青少年の生きる力を育む青年の家の在り方を求めて 〜青年の家と職員の在り方〜」と題しましたが、今年度は「青年の家の主催事業 〜心の教育に対応した主催事業〜」をテーマにしました。
ご存知のように、「第16期中央教育審議会答申」(平成10年6月)において、『幼児期からの心の教育の在り方について』の重要性が指摘され、青年の家でもさまざまな取り組みが始められつつあります。
このような取り組みが、全国の青年の家において展開されることを期待し、新しい時代を拓く心を育てるための主催事業について、取り上げることといたしました。
第1章では、『心の教育と青年の家の教育活動のあり方』というテーマで、千葉大学教授の明石要一先生に論文をご執筆いただきました。第2章では、『青年の家における心の教育の実践について』と題して、心の教育に対応した主催事業の「事業運営の在り方」、「学校・家庭・地域との連携」等について、有識者3氏による座談会の記録を掲載しました。第3章では、全青協加盟施設のご協力により、「不登校の児童・生徒の支援」「通学合宿」「ボランティア」「地域との連携」「自然体験活動」などの分野で『心の教育に対応した主催事業』についての取り組み事例を紹介しました。
刊行のためにご協力いただきました先生方、加盟施設職員の皆様に厚くお礼申し上げます。
本資料が、加盟する青年の家をはじめ、広く青少年教育施設の運営や事業発展の一助となることを期待しております。
最後に、本資料を刊行するにあたりご支援を賜りました財団法人日本船舶振興会に深謝申し上げます。
平成11年3月
社団法人 全国青年の家協議会
会長 吉澤 富士夫