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3. 民族風俗を観光のスポットとして

中国は多民族の国であり、56の民族が共存しています。多くの少数民族にはそれぞれ独自集落、居住地域があります。雲南省だけでも26の民族が住んでいます。各民族は長い歴史の中、独特な風俗習慣と文化芸術を作り上げてきました。例えば雲南省ナシ族の東巴文化は今でも象形文字を使っています。また、モーソ族母系社会の阿注婚(通い婚:ただし、一夫多妻ではなく、多夫一妻)なども具体的な例として挙げられるでしょう。各民族の異なる建築物、服飾、風俗儀礼、祝祭日、宗教、音楽舞踊、飲食などはバラエティー豊富で魅力溢れる民族風俗の観光資源を構成しています。

 

4. リゾート地、余暇を楽しむことを観光のスポットとして

以前中国にはこれといったリゾート地はありませんでした。とはいっても、決してよい天然資源が無い訳ではありません。例えば海南島では、92年に国が国立観光リゾート地の建設を決定し、その結果五つ星級のリゾートホテル、ゴルフ場、ダイビングなどのマリンスポーツ、娯楽施設が次々と建設され、昨年は海外から観光客7万人がこの地を訪れました。

 

海外販促について

中国の豊富な観光資源を海外に向けてアピールするために我々は毎年テーマを決めて販促計画を策定しています。93年は「山水風光巡り」、94年は「文化財旧跡巡り」、95年は「民族風習巡り」、96年は「余暇行楽巡り」、97年は「中国観光年」、98年は「都市村落巡り」、99年は「生態環境巡り」、2000年は「世紀に誇る中国お国巡り」です。また、1996年にWTOのシルクロードシンポジウムの開催、97年PATA定例会議とコンベンションの開催を誘致し、成功致しました。この他、毎年ツアーを組んで世界中で開催されている13の大規模な国際観光交流会に参加し、また代表団を派遣して中国観光の説明を行い、さらに海外のマスコミを中国へ招待して取材してもらい、各種の観光PR資料を出版するなど精力的に取り組んでいます。日常的な広報活動は海外にある16の事務所を通じて行っています。

 

経営管理について

法律法規と業界の基準を制定しました。

業界に対する管理監督を強化するためにこれまでに、<旅行社管理条例>、〈旅行社品質保証金賠償暫定方法>、<旅行社主任資格認証管理規定>、〈旅行社取扱旅行傷害保険暫定規定>を既に制定しています。また観光ホテル及び国内河川観光船の星級選考基準、観光地・施設の安全性、観光サービス及び観光バス、ガイドのサービス品質基準などもあります。

 

 

 

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