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(5) 料理・飲食

前項ホテルの箇所でも触れたが、日本人旅行者にとっては食事の量に工夫がいるも山盛りにして食べさせるのが良いサービスと言う観念があるようだ。疲れがたまり食欲が落ちて、ともすれば、料理を見たとたん食傷気味になってしまうことが多い。少量多種と贅沢ではあるが、日本人の食習慣を知っておく必要があろう。

また、各曲身国に合わせた料理も工夫されると喜ばしい。例えば、トルコは海に囲まれている土地柄から魚料理を期待したが、ほとんど魚の料理がなかった。

 

(6) 観光土産物

既存の土産品には、魅力のあるものが少ないため、博物館の展示物(美術品)のレプリカ(模造品)を販売することも一つの方法として考えられる。その土地のイメージや歴史遺物が記念品として観光客にアピールするとどの観光地でも販売されている絵葉書やスライドの類については、品質の向上と品数の整備が欠かせない。

 

(7) 観光客に優しい見せ方の工夫

1] 展示説明

観光遺跡、博物館等での展示説明方法は見る側が解りやすいように十分に大きい文字で、また読みやすく見たい気を起こさせる工夫が必要となる。まず、展示物の説明は少なくとも自国語及び英語は必要不可欠である。ガイドの説明が不十分の上、展示物が置いてあるだけでは、歴史観光はつまらないものとなってしまう。また、採光の工夫も必要である。薄暗くて見にくく、見たい気をそいでしまっているものが少なくない。なお、各国語のブローシャーを準備することが望ましい。

2] キャラバンサライの見せ方

現状では建物の傷みを修復できないままのものが多いのは残念である。また、建物の修復が進んでいても、なんの説明もないままなものが多い。ここは、昔の装束を着せた等身大の人形を置いたり、模型を使って当時の様子を復元して見せたりして、見る者に理解を促すことが必要である。更には部屋の一部を利用してお茶やアイスクリーム、冷たい飲み物等をサービスする喫茶店等を作ってみるのも方法である。既に一部ではレストラン形式にしている所もあり、観光客がお金を落とす仕組みを考えるのも改良につながる。

3] 往路・復路の航空機内での楽しませかた

機内では目的国く到着地の紹介やツアーの紹介ビデオ、ルート表示ビデオに合わせてシルクロード都市紹介等を行ったり、客室乗務員が機内放送を通じて窓から眺められる地上の都市や湖、砂漠等の空から見るシルクロードを随時乗客に案内するなど楽しませかたを工夫することが必要である。現在ではこうした素材が生かされていない。

 

 

 

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