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(4) 上下水道

シリアは水資源として、大容量410万キロ立方メートルの巨大なユーフラテスダムや容量20万キロ立方メートル以上の4つのダム等の大規模なものから、容量1,500キロ立方メートル程度の小さなものまで、大小さまざまな70もの貯水池を有している。水資源には比較的恵まれているといえる。

上水道の水源は、これら貯水池の他に、泉、地下水などである。ダマスカスでは水源として泉を利用しているが、近年の人口増加による需要増加に追いつかず、新たな水源を含む開発が計画されている。ダマスカスを含む多くの都市・観光地での水の需給状況は、現在の観光需要に対し何とか供給可能だが、今後の増大する需要に対し、水源及び水処理施設等の新たな開発が必要である。

下水道に関しては、クウェートの援助によりダマスカスでは整備が進んでいるが、他の主要都市及び観光地では殆ど未処理のまま放出されている。既にラタキア等海浜リゾート地では下水の未処理放流による環境汚染が問題となっており、下水道整備は今後更に必要性が高まるものと予想される。

 

 

 

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