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(3) 電力

トルコは、1988年に電力の自給を達成したが、水力資源の有効利用を進めることによって1993年末時点での発電設備能力は20,335MWで、内52%が火力発電で、残る48%が水力発電となった。トルコの電力事情は発電能力において、既存及び建設中のもので中期的(1992-96年)に問題はない。電力消費量は2010年まで平均年率8%で増加していくものと見られている。

 

図4-8 発電能力の推移

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出典:(財)国際協力推進協会 開発途上国国別経済協力シリーズ トルコ編

 

(4) 上下水道

トルコにおける上水道の整備状況は、主要都市においては、一部の地域を除きほぼ普及している。第5次5カ年計画では、1993年までに全国全ての市町村に上下水道のサービスを行うことを目標にして整備が進められた。アンタルヤにおいても上水道の供給は、かなり整備が進められており、観光開発に対する供給の問題は無い。

一方下水道は、整備が遅れており、排水による海洋汚染が問題になっている。マルマラ海、金角湾、ボスポラス海峡の水質汚濁の進行により水質浄化のためのプロジェクトが進められつつある。また、エーゲ海や地中海沿岸の水域についても、延長1,600kmにおよぶ沿岸地域の環境調査が実施(世銀1989年)されており、関連する市町村における生活排水の処理システムについてのマスタープランが検討された。また、当地域に数多く存在するリゾー卜施設からの下水排水についても処理施設の整備の重要性が指摘されている。

 

 

 

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