4. 機上評価装置の改修設計
4.1 概要
機上評価装置には大きく分けて3つの仕様を満足する設計が求められる。
1]ACARS (Aircraft Communication Addressing and Reporting System:航空機空地データ通信システム)による地上評価装置との双方向空地データリンクが行え、受信データを外部機器へ出力できること
2]受信データの記録・フォーマット変換等の処理が行えること
3]受信したデータをグラフィック・文字表示、または必要に応じて音声によるパイロットへの提供が行えること
以上の仕様において、1]の仕様を満足するためにACARS通信部として既製品のCNS-12を用い1/F、ソフトウェアの改修を行う。2]の仕様を満足するためにデータ処理部として汎用ノートパソコンを用い新規にソフトウェアの開発を行う。3]の仕様を満足するためにデータ表示部として既製品のDMS-80を用いソフトウェアの改修を行う。
ACARS通信部に用いるCNS-12は1]の改修を行うことで地上評価装置から受信したデータを外部機器へ出力することが可能となる。また、機上評価装置から地上評価装置へ送信するメッセージについてはこのCNS-12の既存機能を使用し実現する。
データ処理部では、ACARS通信部から受信した全てのデータを記録すると共に、フォーマット変換等の処理後データ表示部へ送信する。
データ表示部では、データ処理部から受信したデータをマップディスプレイの地図表示上にグラフィックで重畳表示または、テキスト画面上に文字表示し、更にデータの受信を知らせる喚起音や、警報音をICS(Internal Communication System:機内通話システム)へ出力しパイロットに情報を提供する。
構成品の主たる機能を表4-1に示す。